うちの会社、ブラック企業かも!?
2013年のユーキャン新語・流行語大賞のトップテンにも入った「ブラック企業」。
定義が決まっていないので、人によって言い方はさまざまですが、だいたいのところは「若者を使い捨てにする会社」という感じですね。
具体的に特徴をあげると・・・
●長時間労働
●サービス残業
●労働条件を守らない
●労働関係法を守らない
などがあります。
これらを、若者を使い捨てるために「故意に」やっているのが「ブラック企業」ですね。
ここで見分ける、ブラック企業の労働条件
堂々と「うちの会社はサービス残業をさせます」と公表している会社はありません。
ですが、求人サイト・転職サイトをよく見ると、怪しい会社には特徴があります。
ブラック企業では人が定着しませんから、いつも求人しています。
平均年齢が若いと強調しているところも要注意です。
ベテランがいないということは、人が定着していないということです。
もちろん、起業して間もない会社では、定着率は判断できませんが…
体育会系のノリは、がんばりを無理強いされることにつながります。
残業は当たり前、会社のためにみんなでがんばろう!という雰囲気だと、長時間労働になってしまいます。
また、とうてい所定労働時間内には終わらないであろう量の仕事を押し付けられているのに、「仕事が定時で終わらないのはお前の能力が足りないせいだ」と言われ、サービス残業を強いられる可能性があります。
「管理監督者」には残業代がつかないのを悪用し、若手に権限を与えず役職だけ係長にして、残業代を払わないという会社があります。
入社してからの見分け方は?
上のような特徴が見られなかったので応募し、無事入社…でも何かおかしい!?
入ってみないと分からない実態もあります。
次のような実態があったら、すぐに逃げることを考えた方がいいでしょう。
そもそも労働条件を守るつもりがありません。
職場の雰囲気がやけに重いと思ったら、上司が部下をいびっている、どなってばかりいるという状況です。
みんな定時にタイムカードを押し、さらに残業しているという状況です。
残業代をもらえるならやってもいい、という考えもあるでしょう。
ですが、原因が問題です。
急な注文が来たとか、トラブルが発生したとか、仕方がないと思われる状況があるのでしたら、それは対応するべきでしょう。
ですが、慢性的に残業が発生するのであれば、体制を見直さないといけないのです。
業務量に対し従業員が少ないか、作業の効率が悪いか、従業員の教育ができていないか…
それを今いる従業員さんの残業で乗り切るのでは、いつか労災事故が起きたり病気で倒れる人が出ます。
残業代を減らすために、裁量労働制・変形労働時間制・固定残業代制などを悪用している会社があります。
いずれも法律の定めた要件を満たせば適法に導入できますが、悪用すると長時間労働に加えて残業代の未払いとなります。
ブラック企業からはすぐに逃げること
ブラック企業だと分かったら、すぐに逃げましょう。
身体や精神を壊してからでは遅いのです。
いくら賠償金をもらったって、元の健康な身体・精神に戻るには時間もかかるし、苦しみも味わうことになります。
愛する家族にも大変な心配をかけることにもなります。
まずは逃げ、それから未払い残業代や損害賠償の請求を考えましょう。
コラムでホッと一息
ブラック企業は「故意に」法律違反をやります。
しかし、法律違反をやる経営者の中には、法律を知らず「過失」で違反をしている人もいますし、法律は知っているが経営難で「やむを得ず」違反をしている人もいます。
過失なら、教えてあげれば守るようになってくれるでしょう。
やむを得ず違反しているだけなら、経営難が去ったら改善してくれるかも知れません。
松下幸之助や本田宗一郎といった名経営者には、苦労を共に乗り越えてくれた従業員さんたちに、きちんと恩返ししている方がたくさんいらっしゃいます。
要は、「経営者」なんです。
あなたの会社の経営者は、どんな人ですか…?